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    「ヌレギヌ」


    「ヌレギヌ」
     
     
    一番初めのきっかけはアコギでジャカジャカ弾いてる曲作りたいなーからだった。
    ロックにうるさいぐらいアコギを掻き鳴らしてる曲作りたいと思い、部屋で一人アコギをこれでもかってくらい弾き狂ってる時に生まれた曲。
    大家さんが様子を見に来てくれたのも良い思い出(ほんとうるさくしてすいませんでした)。
    当時の曲タイトルは「オアシス」だった。
    ちょうどOASISばっか聴いてた時で、その熱量のままオアシスと名付けるという安直さ。
    でもこの曲は、特に誰に聴かせるでもなく、一人で楽しむ歌だった。
    きっとメンバー含め「オアシス」という曲名時代のデモは聴いたことがないと思う。
    そういう曲で良かった。おれが一人で「いいうただなあ〜好きだな〜」ってなれてるだけで満足な曲があったりするのだ。そんな曲が「ヌレギヌ」になるまでのお話。
     
    きっかけは、何の気なしにメンバーで話した「ピアノの旋律から始まる曲欲しくない?」という一言だった。
    よっしゃ、いい旋律作ったるぞ〜と意気込んでピアノに向かうも出てこない、出てこない。
    途中、某音楽教室のCMで流れるメロディーを耳コピして、インスピレーション膨らませようとしたぐらい出てこない。こりゃダメだ、という時によくやる技が、自分が過去に作った曲を聴いて思い出に更ける(現実逃避)という技。
    お〜あん時こうだったな〜とか、こんな曲あったな〜とかしてる中で不意に流れてきたのが「オアシス」だった。OASIS聴いてたな〜!となる前に、こいつだってなった。
    そこからはバッと浮かんだものと、曲に引っ張られるまま、ピアノを弾き狂い、完成したのが頭のフレーズです。そして、アコギ一本だったデモからピアノも入り、ベースやドラムも入れ、大枠の形が出来たところで、歌詞も書き換えた。まだワンコーラスだけだったけど、この時点でのタイトルが「そっぽ」(そっぽの時期は本当に長かった。今でもたまーに誰かがそっぽって言うくらい長かった)。
     
    そして、メンバーへ。
    大絶賛の嵐。響き渡る歓声。鳴り止まない拍手。(おれにはそんな風に聞こえました)。
    真実は「いいじゃん。このままフルコーラス作っちゃおうぜ。」っていう感じでしたが、思い出補正。
     
    というわけでフルコーラスを作る。この間も色々「無理だ、ワンコーラスの曲だこれ」なんてこともよぎりましたが、大抵は一過性のものなので、後日無事にフルコーラスが完成。
    今メールを読み返してたら、黒からVer1のアレンジが送られてきたのが2018年8月21日だったから、もう1年くらい前か。
     
    一番未来が怖かった時だなー。
     
    メンバーが辞めるという事実を公表し「終わったなー」って思われたろうなとか「この先どうなるんだろうね」って思われてるのと同じようにおれらも思ってたこととか。
     
    とにかく暗かった。暗闇ん中にいるみたい。
    夜眠れなくて、不安ばかり募っていって、夜だから考えすぎちゃうだけだって。朝になればきっと大丈夫って。睡眠薬飲んで、無事に眠れて、朝を迎えても、全く変わらない不安ばっかが目の前にあって。
    おいおい、何も変わんねえじゃねえか!!!なんてツッコめる元気もなく。
    ただただ食事を取って、睡眠を取って、ただ生物として生きることしか出来なかった。あの頃でしたが。ツイキャスとかさ、ツイッターとかで、リプライとかくれるみんながいて。
    続けるという選択を取ってくれてありがとうって。
    なんだよ。おれなにやってんだよ。ひよってんじゃねーぞって思うスイッチだった。本当に救われた。前にも書いたからここでは控えるけど、ほんとにありがとね。
     
    そんな思いでお腹いっぱいだったから、いざ「そっぽ」(ヌレギヌまであと少し)を書き始めた時にはまあ文章が固まらない。多すぎ。無理やりメロディーに当てはめるから、文脈もメロディーとの相性も最悪。それでも言いたいことはこれなんや!とチームに聴かせる。
    スタッフからの温かい一言「歌詞が良くない」。トイズのテーブルは大きかったのでひっくり返せませんでしたが、そんな気持ちで憤ると同時に、胸に手を当てると驚くほどの心当たりがある。
    そこで提案されたのが「誰かの力を借りてみないか?」という話でした。
    まあ、正直悔しさはすんごくあった。そもそも音楽を始めて、音楽で表現したいことは、自分が言いたいこと、思ってること、歌いたいこと、そしてそれをメロディーに乗せることだったから。
    でも、そうやって誰かの力を借りてでも、この歌は完成させなきゃいけないと思ったし、誰かの力を借りてでも、この思いたちを曲に乗せたかった。
     
    そうして出会うことが出来たのが、羽生まゐごさんでした。
     
    羽生さんのことは、ボカロを漁り散らかしてきたボカロ大好きっ子の自分はもちろん知っていたし、そんな人と一緒に出来るのは楽しみだった。
    おれが書いた歌詞や、こういうことが言いたいんですってことを読んでもらって、羽生さんがそれを元に歌詞を構築してくれる。でも、作ってもらって「いいですね!」なんて簡単な話ではなかった。というか出来なかった。おれのせいでね。
    今までずっと自分で作ってきた詞曲だから、どれだけ客観的に見ようとしても、どうしても主観が混ざってしまったり。普段、Tシャツにデニムっていう格好してるのに、急にコスプレの格好させられてるみたいな(例え話ね)。そんな拒否反応がどっかにあって。なかなか自分のものとして受け取ることが出来なかったり。
     
     
    でも、メンバーに言われた言葉がやっぱ大きくて。
    「竹が言いたいことをちゃんと歌詞にしてくれてると思うよ」って。
    あれはでかかった。ずっと横で見てきた奴らがそう言うのはでかい。マジででかい。
     

    そこで、おれもようやくみんなと並んで、ちゃんとまっすぐに歌詞を読めて。
    すごくいい歌詞だと思った。ちゃんとおれがそこにいた。
    そしてタイトルにあった言葉が「ヌレギヌ」と言う言葉だった。ほんとその通り。
     
    君のせいなのよ。まだ性懲りも無く歌ってんのも、歌詞書いてんのも、曲作ってんのも、馬鹿みたいに汗かきながらライブしてんのも、またアルバム出すのも、ツアー回んのも。全部君のせい。
     
    だから、この歌はおれにとってはみんなの歌。
     
    ヌレギヌだろうと関係ない。
    君のせいで、今日も音楽出来てます。
     
    いつもありがとう。
     

    HOWL BE QUIET
    竹縄航太

     


    〜「ヌレギヌ」歌詞はこちらから〜
    https://www.uta-net.com/song/266373/